2023年に見たミュージカル集

1/15 ザ・ビューティフル・ゲーム
 「なんかおもてたんと違うの出てきたな?!」という印象。年明け早々過酷な話見ちゃったよな。曲は割と退屈だけど話は面白い(というかしんどい)し別にサッカーはメインではない。「サッカー物語だぜ!」みたいな感じがあったのでてっきりそうかとおもったら全然そんなことはなくガッツリIRAの話だったぜ。
 思った以上にALW節は薄くて(というかALWおじやる気なかったん? てぐらいにリフレインが多くて楽曲的にはクソ退屈)本筋のストーリー自体が面白かったので意外と楽しめたんだけど、やっぱり案の定推してたやつがピンポイントで退場した。葬式→結婚式→初夜セックス、の怒涛の緩急は流石に笑うし優勝カップで酒をがぶ飲みしてべろべろになるコーチ神父可愛かったね。あとJDがそのまま大変な方向に進化しちゃったやべー男がいる。主演が心配だったが歌唱も演技も上手くて、カンパニーとしてのバランスもかなり取れてて安定してた。

1/15 悪魔の毒毒モンスター
 LSOHにゴアを足した感じだった。良かった。それはそれとして死が鉛のように重い作品と死が埃のように軽い作品を同日に見ると、温度差でお腹を壊します(壊した)。にしてもGarden Stateニュージャージー州、色んな作品でイジられすぎでしょ。日本で言うグンマーとかださいたまみたいなノリなんだろうか。あと演出の人がどうやらTRICKの秋葉原人役の人らしくてひっくり返った。今そっちの方やってるんだ?

1/21 ファースト・デート
 オタクで眼鏡で可哀想なユダヤ人の主人公じゃん!!!!  先に言ってよそういうの!! あーよかった非主人公じゃなくって!!!!! 「あんた高校の時RENTやってモーリーン役だったって?!」「男子校だったから!!」というセリフだけでもチケット買った価値あった。テンプレユダヤ人大集合とRENTで大爆笑した。飲み物とかサラダとかピクルスとか、食べたフリじゃなくてほんとに食べてたのはちょっと驚いた。メインは出ずっぱりだから水分補給も兼ねてるんだろうか。
 「ファースト・デート」ってタイトルからマジで全く期待しないでとりあえず取った程度だったのに蓋開いたらThe Oneでもう初っ端から心臓掴まれたしBailout Songでもうとどめを刺された。擬人化SNSソングがサントラ収録ない(後のVerで出来た曲)って嘘でしょ?! 毎年やってくれマジで。あとサブ男性キャスト二人共やっぱ股下2mはあったって。
 後からフォロワー情報で知りましたが、主人公の人が元Mark Cohenらしく。これを先に知っていたらもうファーストデートを見ているのにファーストデートどころの騒ぎではなかった。後から知って本当に良かった……

2/4 HAIR(映画版)
 午前十時の映画祭のやつ。バーガー……どうして…………てか朝9時から見る話じゃねえ……入れ替わりやり出した瞬間心臓がザワザワしちゃって曲に入るまでの無BGM空間があまりにも辛すぎた。まあバーガーは無遠慮無思慮無資産の思いつき男だけどさ?! それでも「入れ違い! 出兵! 墓!! 終幕!!!」の勢いはひどすぎるよ……唯一の救いは”彼女の気を引くためにバチクソキメキメの超絶技巧乗馬を披露していたら違う道に行ってしまったのに暫く気づかず見失ってしまったぜシーン”。完全にギャグだった。

2/11 ミーン・ガールズ
 なんか薄味だった。ダミアンはダミアンだしジャニスはめちゃくちゃジャニスだったんだけど、モブ生徒とメインキャラのオーラ(?)の差がなくってしかもモブが大人数なので、モブがいるシーンでメインが埋もれてパッとしない印象。すごく良い素材使ってるし調理も上手いのに調味料全部入れ忘れましたみたいな味の決まってなさを感じる。
 全体的にお下品ワードで笑いが取れない/取る気がないので言うけど流す、という姿勢が強くてMean Girlsの強みが死んでた気がしなくもない。ミンガでこれだとHeathersもし国内でやるとしても期待薄かなぁ……あとここまで男性比率が多い劇場って初めてだったかもしれん。後から知ったけど主演がアイドルの人らしい。

2/12 オーディナリー・デイズ
 Fly By Nightと近似値にあり、非常に良かった。キャスト最高。Brookeの人もっとでっかくなってくれ。ただアフトクでSung-throughを一貫して”ソングスルー”と言っていて、「それだと意味違くならん?」と思ってしまった。
 それはそれとして、「紙吹雪」という概念に恐怖を植え付けられていたことにこれを見て気付いた。パレード、許せねえ……! 再々演しろ……ッ!

2/18 バンズ・ヴィジット
 これまでの人生でこれほどアラビア語を二外に選択して良かったと思えることはない。アラビア語にはpの音がないのでbになっちゃうんだよね……街ついてやいやい言ってるところでそこ気づいて不覚ながら「そっかぁ?!」と声を漏らしてしまい申し訳なかった。育児ノイローゼ夫妻の親父さんが楽隊の人にヘブライ訛りのアラビア語のサラームアライクム言うのめっちゃ可愛くて萌えた。ちゃんとヘブ語訛りだった……アラビア語指導のアルモーメン・アブドーラさんありがとうございまs……ってこの人『アラビア語が面白いほど身につく本』の著者じゃん?!??!!!?!!!!!! ア?!??!!!!!?!!!! ありがとうございます!?!!?!?!!!!! 大学時代よりお世話になっております?!?!!!
 あと可哀想な眼鏡の赤セーターの非主人公の男が出て来たんですけど、最終的に可哀想ではなかったしプログラム見たらこがけんで三回ぐらいひっくり返りました。一番すごかったのはパピ。

3/10 レント
 プログラムの仕様考えたやつ、いっぺん自分で買って電車で家までそのプログラムに傷ひとつなく持ち帰ってからものを言えよ。タブロイド版が満足に入る袋なんてそうそうねえのよ。アホほど小さい変形本の次はこれってもう何がしたいん? 普通のサイズでええねんて……
 新演出版東宝RENTのマークちゃんは、成歩堂龍一ぐらいしか被らさなさそうな色のニットを被っている。平間ークはミディアムプードルのパピーでした。ピアスしてるけど。何? バグるんだってばさ。尚、この日はほんとにラストの「どうしてアリソンはベニーのことを知ったんだろう?」のアリソンとベニーをあべこべに言っちゃって、緊張感のないでけえ声で「間違えた~」って言っちゃうのほんまに面白すぎた。暗転シーンなのが惜しい。

3/11 ジェーン・エア
 なんでかオンステージシートを買っていたのですっげえ見づらかったし木折れたのも視認できなかったしサビで一体何を愛するためって言ってるのか結局一度も聞き取れなかったけど、悪くはなかった。ただしケツは割れる。ケアードおじがカテコで出てきてた(一方同日のジキハイではワイホおじがカテコに来たらしい)。二幕で突然出てくるクソほど歌のうめえ宣教師はいったい何だったんだ……あいつだけ音響オペラホールだったよ……
 あと児童の人権を無視した児童虐待の象徴たるシーンを可愛らしい絵柄で包んで利益を得てるLairキーホルダー、シンプルに嫌。

3/12 ルーザーヴィル
 新橋演舞場なる全然知らんところが会場で恐る恐る行ったらやっぱりいつもと明らかに客層が違って怖かった。結果、主役級の圧倒的な力不足をアンサンブルで埋め合わせる典型例タイプのキャスティング(主役男性4人はほぼほぼ480pの聞こえづらさだがアンサンブルの歌声は突然1080pHDで聞こえる)で、その上に謎演出(曲の殆どをキャラがマイクを持って“歌う”、MMDみたいな文字入れ動画が表示される)だったんだけど、BTTFの世界観でBMCやってるのでまあまあ好きなやつだった。
 ていうかこれ、オタクで眼鏡の可哀想な非主人公(しかも主人公の親友ポジ)がいるんすよ。どないしれくれんねん……なんでマイケルがマイケルじゃなくてジェレミーなんだよ……困惑……あ、あと実質Good For You曲がある。

3/18 レント
 アレクシーが番号連呼で大トチりして興奮しちゃった。「電話は…携帯は…電話は…」でよくあそこ建て直したな……と。聴いてる三人も皆「何? 番号なんなん??」て感じで繋いでて尚可愛かった。
 Over the Moon前のChristmas bells、まーくちゃんだけ歌いながらホームレスのおばさんに絡まれながらモーリーンのカウベルとベニー変装セットを用意しなきゃいけないの大変そう。可愛いね。SOLの立ち位置は新演出だと右側最端。覚えました。

3/19 太平洋序曲
 大東亜共栄圏万歳!!!!!!!! 山本耕史万歳!!!!! 可愛い文楽人形のミカドきゅんがこわ〜いメイジテンノウに進化しちゃったよペリえもん〜!! お前のせいだぞ西洋諸国。
 「お前ほんとにこの令和の時代に”Next”ができるんかァ~~???」と舐め腐ってかかったら山本耕史にKOされちゃった。明治天皇は明治天皇なんだけど、完全に“ヒトラー、ムッソリーニ、エンペラー・メイジ”の明治天皇だと感じさせる山本耕史、興奮する。肩の戦闘力が高い和装じゃなくて最初から洋装だったのがなんかもうそっから“思惑”を感じてテンション上がったし、「ニッポン!!!!!!!!!」始まりしか知らなかったのであんなオシャレ〜な始まり方でびびった。
 最初は短縮版って聞いてて「オイオイオイオイ終わったわ」とか思ってたけど、蓋開いてみたら将軍が毒殺されない上にペリーの勝利宣言歌舞伎がなくなってるのでマイルドになったとはいえ明治天皇がより……という感じだし、思い返すと別に将軍毒殺(というかマザコン描写全般)も勝利歌舞伎も別に必須な訳では無いな、と思えるシーンなので逆に短縮版で良かったのかもしれない。日本人が日本人としてあれらを見せつけられるとそれはそれで歪なオリエンタリズムの強調にしかならないだろうし。
 ただプログラムの最後のあたりの注釈が最たる例だけど、どうかんがえてもあのNextの背景映像は「本来完成するはずだったものが何かしらの制約によりポシャって”概念”になってしまった」としか思えなくて、新EDの太平洋序曲を見たいという気持ちはかなりある。柳条湖事件の写真とか使ってただろ。知らんけど。

3/19 レント
 Christmas Bellsで”Let’s go eat/I’ll just get fat/It’s the one vice left when you’re dead meat” と”No one’s buying Feel like crying”が飛ばされてるのってなんでなん? 魂売るシーンもテンポ早すぎるし全体的に尺詰めてるのかな新演出は。
 この日のマークちゃんはBohemeのエンジェルパートで(多分)アレクシー兼役のツインテちゃんがエアカメラやってて、上から戻ってきたマークに「レンズ壊れたわ直して〜」みたいなんやって受け取ったマークがレンズと格闘してたけど直んなくってレンズむしって捨ててた。お前……絶対に現実にはしないだろうことを……

3/26 マチルダ
 しっかりレプリカ。School Songの訳詞がマジで良かった。天才。なおこれを見た日にチャーリーとチョコレート工場の初報があったのでTLが口を揃えて「一体誰と何工場なんだ……?!」とか言ってて笑った。その調子でロアルド・ダールつながりでJATGPもやって……

4/1 レント
 この日は花村マークだった。鈍い激突音がマイクに入るほどのマルボロ直撃コーエンかわいそう。キャプテンクランチまで声ずっと揺れてた。かわいい。あと今年のロジャーはでかつよロジャーとちいかわロジャーの二種展開だった。

4/22 ジプシー
 ローズの人、曲に全然迫力ねえしもうちょい若い人がいいんちゃうん、と思ったけど物語が進んでどんどんノーマ化していくところで大興奮しちゃった……すでに”終わって”いるヤベーオバハンの演技うますぎんか? とはいえシンプルに聴きづらいのと歌圧が弱いのとで物足りなさはかなりあった。娘二人がどっちも歌バカウマすぎるのがずるい。あとストロボシーンが長くて流石にキツくなった。シンプルにエセル・マーマンの初演を見たくなっちゃったね。無理だね。悲しいね。というか史実ジューンってジーン・ケリーと共演したってマジ?!

4/29 アルジャーノンに花束を
 原作小説が好きなので、あんまりミュとしては刺さらないだろうな……と思いつつ行った。アルジャーノンがバレエダンサーなのは演出として面白いしわかりやすかったんだけど、演出か振付の癖なのか全くZ軸方向の動きがないため視覚的な面白さにかけており、退屈さが常にあった。特に一幕序盤の迷路の曲……あんなにキメやすい曲なのに振付でこんな眠くなれる?! びっくりだよ。IQを歌声にも反映するという芸当はかなり高等なので本当にすごいと思うんだけど、ミュージカルとして良い作品だったか? というと特には……頭に残るメロディはないんだよね、特に……美味しい霞だったな……? って感じ。
 ストラウス医師が突然BGM担当になったのは笑っちゃった。自分達のバラードは自分達に歌わせなよ……第三者が奏でてやんなくて良いよ……

4/30 ザ・ミュージック・マン
 Troubleの和訳、こうなるんだ?! 頑張ったな……! となった。全然原曲の空気はないけど楽しいからもういいよ。金床セールスマンが最後「思ってたんとちゃうが?!」てなって一人そそくさとはけてたの可愛かった。指揮者がOvertureで帽子かぶって笛鳴らすのが一番テンション上がった。オケピ巻き込み型ミュージカルはオタクが好きなやつですからね。

5/13 シー・ラヴズ・ミー
 なんで死んでねえんだ店長!!!!! ムシュニク氏と同じ目で見てたから絶対死んでてほしかったのに……ッ! クッ……! ジョージは頼むからBMCのときよりもスキルアップしててくれ、と願ってたんだけど残念ながら駄目だったようです……ラディスラフとアルパッドがいなかったらマジで全編気を失っていた可能性すらある。
 ただ、帰ってから2016年版ザッカリー・リーヴァイのTonight at Eightを聞いたらびっくりするほど心が浮き立ち活き活きとしたカラフルな曲で、クリエで聞いたものとは全く違いすぎて挙動不審になった。総天然色のポテンシャルあるんじゃん! てっきりモノクロフィルムの力量しか作品自体にないのかと思っちゃったよ。和訳は悪くなかったから全体的にキャスト変えて再演してほしい。ていうかホント全部フルオーディションにしようって。

5/16 ウォー・ペイント
  女vs女バトルだけかと思ってたらアツい捨てられ男のバトルもありおもろかった。ウェイトレスの時は小麦粉ないしパイ生地の甘い匂いだったけど、war paintは始まる前ほのかに化粧品の匂いが漂ってきてて笑っちゃった。
 マニキュアおじさん可哀想で好き。助手のハンドモデルの役の人めっちゃ背高くて声が好みだった。ちなルビンスタインとアーデンだとルビンスタイン派でした。あと完全な余談ですが、先行申し込みのときの座席表が浅田真央のアイスショーの画像になっており、日生劇場がアイスリンクということになってたハプニングがあり(すぐ修正された)ちょっとおもしろかった。

6/2 Heathers
 東京学生英語劇連盟の公演。teen版なのであらゆる言葉が丸められてた。Blueとかもう絶対あんなん無理だろ、と思ったらWE版でした(ただI Say Noだけはピンポイントでまるごとカットだった。なんで?)。Holy ShitがOh My Godに全とっかえされてたのは衝撃だった。まぁそりゃShitは駄目だもんな……キャストの男女比の関係からバカ二人のパパがママになってたんだけど、結果としてDead Gay Sonがすんげえビアンエンパワメント曲になってて大興奮しちゃった。息子をいじる時に息子に自分の口紅塗ってくる母親はそれはそれでやべーんだけどね……
  開演前アナウンスで「曲中の手拍子は演出の妨げになりますのでお控えください」ってはっきり言ってて手拍子不寛容派観劇オタクとしては大歓喜だった(実際は学生公演故の精一杯なところに会場からのテンポズレズレ手拍子が入ると演者側が総崩れしクオリティが保てなくなるから、という事情があるからだろうけど)。マジありがとう、これ全ての劇場で言ってくれマジで。このアナウンスがあったので超安心してみれました。

6/3 ファインディング・ネバーランド
 昨日と打って変わって手拍子うるせ~~~~~~~~~~~!!!!!! 一番苦手な「手拍子して客が気持ちよくなってる手拍子」だったので本当に昨日との落差が酷くてキツかった。2幕で3曲連続手拍子は流石にバカだって。それに手拍子が発生する上に肝心のピーターの子の滑舌が一番子役の中であまりよろしくなく結構セリフを聞き取るのにかなりの集中力を要した。「手拍子が最悪」の記憶が強すぎてマジで本筋をあんまり思い出せない。おっきいいきてるでっかいわんちゃんがいたのはよかった。
 てか中劇場、BMCのときにこれぐらいの良席引きたかったよ……

6/10 ファクトリー・ガールズ
 純粋な歌唱力で殴られんの気持ちい~~~!! おそらく2023年上半期トップ3に入る。ナレ概念持ちキャラもいるし。というか日本語サントラあるのは強い。
 ただ、一旦物語が終わったところで幕切れでよかったやん? とは思わなくもない。あの“エンディング”、要る? 蛇足感がややあるというか、あれがあることで逆に締まらないし「やっぱ最後はオールキャストで歌って終わるのがお約束っしょ!」というノリを感じた。あと原田優一はFBNもそうだけどもうちょい自重してくれてもええんやで。そして毎度毎度見終わった後に「どれだったの?!」になる平野綾。

6/18 美女と野獣
 コグスワースこんないいキャラだっけ?! になったし王子にコッドピースがちゃんとあってニッコリした。シンプルに無機物TF描写が興奮するんだよな。ありがとう……夜襲あたりはオリジナルからちょっとカットされてるんだろうな、というスピード感だった。調べたらTF描写もカットされてるんじゃないですかァ!! もったいない!!!

6/24 クレイジー・フォー・ユー
 開演時間を一時間勘違いしており、冒頭20分ほどを見逃すという大罪を犯しました。笑いのテンポが落語だったしめちゃくちゃ刺さっただけに遅刻が辛すぎる。また再演して……今度は幕が開く前に席につくから……おねがい………。突然満席の舞台ほっぽり出して巨星ジークフェルドになったの面白すぎる。(劇中劇が)返金案件でしょこんなん……

6/25 ジーザス・クライスト・スーパースター(ジャポネスク・バージョン)
 一周回ってビビるぐらいに合わなかった。嘘でしょ?! ってぐらいに合わなかった。多分My Fair Lady2幕よりも意識飛んでた。本当に……何? Jason Tamの出てるJCSは普通に見れた(刺さりはしなかったが)のでJCSが合わないのではなくシンプルにジャポネスクVerとの相性が悪いんだろうけど、まさか意識を保つのが常につらいほどに合わないとは……ホサナとユダの死と磔刑直前〜ラストの磔刑シーンしか覚醒してたシーンないかも。それ以外はほんまに眠すぎて目の前にめちゃくちゃいい芝居があるのに耳しか動かせなくて辛かった……ただ、流石に突然RHSが始まったのには混乱した。

7/9 West Side Story
 逆三角形むちむち美筋肉体幹抜群ボディから発せられる歌声、安定しすぎ。WSSのこと特になんとも思ってなかったけど(嘘、リメイクWSSには±様々な感情がある)やっぱ生舞台見ると違いますわ。肉体美なんよね。にしたってスノーボーイがいるとスノーボーイにしか目が行かなかった。どうして彼だけオフィサークラプキで長いソロパートがないんですか????
 あとクソデカマリアのミームに未だに汚染されててよくない。そしてリメイク版WSSのCool改変もMike Faistは可愛いけど本当に良くない。結婚式ごっこは意識飛んだ。

7/9 チック・チック・ブーン!
 めちゃくちゃ良かった。特にジョンの人の表現力がすごかったが全員すごかった。このキャストでTL5Yが見たい……あと劇場が中目黒だったんだけど、犬がいっぱいいてとてもよかった。

7/15 シュレック・ザ・ミュージカル
 待望の完全版。やっぱ完成度たけ~わ。あと去年のトライアウト時の異常な接待拍手は抑制されていたのでまだマシだった。カテコでシュレックの人が「ちっちゃいのと中くらいの! 連れてきたおっきいのにありがとうって言えよ! おっきいのは撮った写真をSNSに上げてくれ!」と言っており、とても良かった。

7/15 ムーラン・ルージュ!
 二階席ドセン二列目という神席を引き当ててしまったが、そもそも映画原作を「苦痛を感じながらも一応通しで見れる」程度の適正の人間が生で舞台版を見て果たして……というところが懸念点だった。見事に駄目でした。福田汚染が酷くて三回以上途中退席をしかけたSpamalotよりも面白くない……というか「不快ではないが面白くもない」という感じで、且つ既存のポップソングのジュークボックスなのでミュージカル的なストーリーと曲の結節点はない上に日本語に訳されているので親しんでいる曲であってもサビが終わってようやく「……あ、今のあの曲だったもしかして!?」と後から気づく……というパターンで本当にミュージカル的面白さがなかった。わかり切っていたことだが、ジュークボックスミュージカルに適正のある人でなければ見に行っては行けない作品だった。まさに懲役3時間、高え勉強代だ……これでまた2024年に18500円でやるんでしょ? こんなん見たい人おるんか??? 割りとかなり疑問で心配だが……

8/1 フジロックスペシャル Weezer
 ミュージカルではないけどまぁ入れておく。人生初ライブ。東京のチケが取れなかったのでこのためだけに大阪行った(ついでにUSJも行ったけど)。生Weezerを見れたのは良かったが、MR!と同じぐらい合わなかった……というか「アーティストの曲を聞きたい」人はこういうライブに行ってはいけないのだと痛感した。ライブってもしかしてアーティストとファンが「同じ空間を共有していること」に意味があるのであって「音楽を鑑賞する場」ではないんだね?! 価値観の違いにビビった。金払ってまで知らん一般人と目的のアーティストとの合唱は別に聞きたくないので今後一生MP3でいいや。
 …………でもRivers CuomoってめちゃくちゃSeymour Krelbornの顔してませんか??? してると思いました。あと次の日行ったUSJのスヌーピーエリアでYou’re a good man,Charlie BrownのHappinessが流れててAnthony Rappの声を偶発的に聞けたのがなんなら一番テンション上がった。

8/4 ONCE
 コンサート版、といいながら実質ステージが簡易なだけのフルバージョンやんけ!! 逆詐欺?! Will ConnollyがやってたのでAndrej関連のシーンしか把握してなかったんだけど、ここでもジョシュ・グローバンいじりがあって笑っちゃった。そういう流れがあったんかBWミュ界隈?? にしたって物販寂しすぎる……もっと色々グッズ売ってもええんやで。ちゃんと収益上げて。

8/11 ビートルジュース
 【朗報】福田雄一の自我、(ほぼ)なし! アダム以外ハチャメチャに歌がうまかったし、福田のクソおもんない一部の手入れ箇所の記憶を消せば完璧なレプリカ公演だった。Lydiaちゃんの人の歌唱力がBMCのJennaとBrookeぐらいの衝撃あった。でも衣装から安全ピンを無くしたのとOthoを悪い意味でロバート秋山が扮するようなオカマ売りの悪趣味霊能者みてえな衣装とメイクと喋り口調にしたの誰? 許せねえよ……。アダムの人も声質はRob McClureに似てるのでまだ見れた。”初ミュージカル”ってぶっちゃけ誰一人得をする人がいないと思うんだけどなんで四半期に少なくとも1作品は出てくるんだ?
 誰もが一番知りたいであろう箇所の和訳は「ロリコンとかのレベルじゃないよ」だった。もっと辛口で訳してもいいぞ……!

8/27 スクール・オブ・ロック
 ジョーイの人の歌が上手すぎてブリリア突破してた。すごい。ていうか開幕ALWおじアナウンスはウケるんだって。なんでかみんな笑ってなかったけど……よーし始まるぞ! と思ったら舞台中央に字幕で「どうもALWです」って出てくるのは面白すぎるでしょ?! 劇中衣装のレプリカ売るの、純粋にいいな~になった。日本BMCもCREEPSシャツ売ればよかったんだってばよ。
 中身はまぁ普通に良かったけど刺さるほどでもなかった。ただ客が子役を見る目が「その演技で金をもらっているプロを見る目」ではなく「小さい子が頑張っていて感嘆する目」に寄っていて、貸切公演だったんだけどこれ身内多め回だった説ある? と真剣に思うほどには特有の気持ち悪さがあった。知らん子供の学芸会会場にまぎれてしまった感というか……対してカテコ終わった後のデモンストレーションは本当に裏舞台の舞台セットの展開とキューをそのまま見せてくれるもので、危うく帰りかけたところでデモンストレーションの存在を思い出して方向転換しておいて本当に良かったと思った。

9/8 アダム・パスカル アコースティックライブ
 One Song Gloryの歌詞飛ばすオリジナルRoger Davisて何?!?!!!!(In a song that rings trueのtrueが出てこなかった)「当時もOne Song Gloryの歌詞全然覚えらんなくてさ、あの座ってる銀のテーブルあるじゃん? フラッシュカードに歌詞書いてあそこに置いて横目で見ながらやってたんだけどそのツケ今来たね(笑)」て笑ってたの超可愛かった。Hard To Be The Bard聞けると思ってなくて震えちゃった。
 デスノのリューク引き受けたのは息子にプッシュされたかららしく、アダムといいワイホといい当人よりも子供から攻めるのが得策ということね……

9/17 アナスタシア
 数年間待ち望み続けたAnastasiaとついに邂逅できた。ありがとう…………でもどうしてCrossing a Bridge削除した上にアーニャとグレヴという対立するキャラクターにハモリを与えたの……? 一体なぜ……?
 ヴラドがポケットからアナスタシアの額縁入り写真取り出してディミトリに「似てね? めっちゃ似てね???」ってやってた可愛すぎるしなんでそもそもアナスタシアの額縁入り写真持ち歩いてんだおじちゃんは? 尚、この日は海宝ディミトリだったのだが見事なまでにオーブに全範囲強攻撃を打ち込んでおり笑ってしまった。2階席なのにあんなに鼓膜にバリバリ来る声量ってどうなっとんねん……

9/21 ラグタイム
 全キャストの力量でストーリーテリングの難易度を易々と超えてくる傑物だ!! なんかもう、全部すっごい。井上芳雄は井上芳雄じゃない人の方がよかった気がするが、それよりも何よりもあの井上芳雄とデュエットして余裕で且つサラ役の人がとんでもなさ過ぎた。というか自初ソロ曲の歌い出し前のハミングだけで「これは今からとんでもねえ神曲がとんでもねえ歌唱力で歌われるな……」と聞いてる客の背筋を正させるあのスキルは一体何なんだ。恐ろしすぎる。あとターテが石丸幹二って言われても全然わからんかった。マジ?
 内容としてはめちゃくちゃに刺さるザ・ビューティフル・ゲームとRENTとFiddler on the roofとファクトリーガールズを全部足して濃縮した感じ。アナスタシアがホーム・ラブ・ファミリーならラグタイムは労働・差別・分断で行こうぜ! 訳詞も押韻ゴリゴリで気持ちよかった。レミゼぐらいの頻度で再演してほしい、マジで。 

9/30 アナスタシア
 おばあちゃんの演技相変わらず全然聞き取れねえな~とかアーニャの人喉カッスカスで可哀想(ダブルキャストなのだがもう片方が不調でずっと出ずっぱりだったっぽい)だな~とか思ったぐらいなので、シンプルにAnastasia自体のシナリオの疑問を書きます。
 未だにアーニャがばあちゃんに初対面した後ディミトリに「私を騙したのね?!」ってブチギレる理由がとんと理解できてない。ディミトリとヴラドが謝礼目的に”アナスタシア”を連れて行きたいって話は初対面のときに言ってるよね? だから何を指して「騙した」としてアーニャがあんな激昂してるのか全然理解できてない。なんであんなに怒ってるん? パリに着いてからはディミトリ本人が言うようにアーニャ=アナスタシアの確信をディミも持ってるわけで、一体どこに騙した要素があるんだ? ほんとにわからん。

10/14 ラ・ボエーム ニューヨーク 愛の歌
 普通にオペラの方のラ・ボエーム見た方がいい。大学生の映画サークルが作りました、っていうんならまだ分かる。意図が不明瞭な演出が多すぎる上、”病”をCOVIDとして設定するという肝の部分が致命的に「映画媒体だがオペラはオペラとしてそのまま歌う」というコンセプトと合致していない。制作会社?の名前はMore Than Musicalらしいがいやいや流石にlessだよどう考えても……

10/28 ハイ・フィデリティ
 狭いハコに爆音バンドと音圧キャストの組み合わせは、善きものである。元カノ達のキャラ皆立っててよかったな……レズビアンでMaureenじゃん! て心のなかで起立しちゃったし最後のライブシーンにいるのが元カノたちと同一人格なのかはわからんけどあんときのビアンの人の衣装もめちゃよかった。フードじゃなくてシャツとハンチングにワッペンとピンズをつけるサスペンダーのMichael Mellがいた。にしてもBWだとLauraをあのJenn Colellaがやってたってマジ??

11/4 Dancing☆Starプリキュア
 ミュージカルでは確実にないだろうが、プリキュアオタクとして一目確かめないわけにはいかなかった。人生初2.5次元(にこれは入るんだよな?)。クソデカボイス極論ルー大柴がいるとか聞いてねえんだよ! こいつのせいでパンフ買っちゃったよ!! 聞き違いじゃなければこいつFuckin’ Bastard!とか言ってたし。ニチアサ枠じゃ出来ねえことやってんなぁ! サブメインでスポット当たるのが”プリキュアと悪組織の戦いに巻き込まれた一般生徒”なのがよかったし、そこにメインキュアの脱退も絡んでくるし構成が上手かった。でっかい変なおっさんを許すな。緑と黄色のあきゆかばりに露骨なセット売り感はややどうなんだ……? と思ったし変身前は常時眼鏡なのに変身後はわざわざ眼鏡外しながら決めセリフ言うキャラには非常に悲しくなったが、それはそれとしてラスボスが巨大怪物を召喚しない代わりにクソデカフランベルジェをぶん回し普通に1on1でプリキュアの首を切りに来るところや浄化後も「ご都合主義で人の絶望は消えない…」と断言しクソデカフランベルジェで己の首を切って自殺を図ろうとするところなどなどなかなか見ごたえがあってよかったので、続編作られたときはちゃんと見に行きます。
 にしたってこれ初演のはずなのになんでみんな初手の主人公の「おはようございまーす!」に躊躇なくお返事するし振り付け完コピ済なんだ?! 知らん世界すぎる どゆこと?? 

11/9 タリータウン
 PassMarketでチケ買ったのに前日になんの前触れもなくYahoo!アカウントが永久BANされて死ぬかと思った。Twitterに1ツイートだけあった事務局アドレスに直メールして事なきを得ましたが一生許さねえぞYahoo!。
 それはそれとしてめ~~~ちゃくちゃ良かった。Four Downs To The Ten-Yard Lineの邦訳が抜群に好きだった、というかBrom役の人の演技と歌がスゲ~~よかった。セクシーすぎる。そしてかなりコバケンぽさを感じてしまい、脳内で時折コバケンがちらついてしまった。てかイカボード、あいつあれ死んでたんだ……Ichabodってあれガンギマリバッドトリップ曲だったんだ……!  と感動するなど。今回の演出では3人がそれぞれ必ず本を一冊持ってて、話が進行するにつれそのページが進んでいく……というものだったのだが、イカボードの本だけ明らかにページが進むのが速くて途中から「あ……こいつ……」とニコニコしちゃった。結局筋書きを辿ることしかできない登場人物達、という解釈を自分はしましたがあってても違っててもあの台本持ち演出、サイコーだった。カトリーナとブロムも比べるとブロムのが断然残りページ数全然多くって、あ~そりゃあいつはしぶといよねえ、と納得してしまう。イカボード、ミュージカルキャラ可哀想度ランキングぶっちぎり一位かもしれん。かぼちゃぐちゃぐちゃ! イカボードの心もぐちゃぐちゃ!

11/23 ウィキッド
 もうシズ大学同級生5人組ほのぼの二次創作しかみたくない。カイサー・タティク氏がフィエロだったからかなんなのか、今までなんとも思っていなかったフィエロへの加点がすごかった。グリンダが元々ガリンダでグリンダに改名する下りがすごく好きだったんだけど今回はそれがなくて(かわりに教授の名前を子供につける下りになっていた)戸惑った。小さい頃に日本語でその下りを見た気がするんだけど気の所為か? 

12/10 東京ローズ
 年末に突如として現れたダークホース。アリージャンスの日本側の話をラグタイムの力量でファクトリーガールズの曲にのせてお送りされるとは思わなんだよ。とんでもねえもん見ちゃった……やっぱフルオーディションしか勝たん……”お前のやりたいことなんて 軍では関係ないんだよ 従え”の曲がすごい良かった。ただ曲を思い出そうとすると自動的にファクトリー・ガールズの曲にすり替わるのはなんでなんだ。
 それとプログラム見てコリンズの人がシュミカゴのMC吹替やってるのには驚いたけど、そもそもの記載が”ミュージカル映画「シュミガドーン2」”で「シュミガドーンってミュージカル映画じゃなくない?!」とツッコんでしまった。


そんな感じで、2023年観劇数は以下となりました。

作品数:40(うち2.5次元1、映画2、ライブ2。昨年比+4)
観劇回数:44(うちRENT4、Anastasia2。昨年比-11)

全然見てない気したけどまぁ見てるな……。総合ベスト(同じ布陣でもまた見たいかどうか)は1位:東京ローズ、2位:太平洋序曲&ファースト・デート、3位:クレイジー・フォー・ユー&タリータウン……かな? 

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